産業用レンズの選定方法
産業用レンズの選定は特定の適用シーンに基づいて行うべきであり、以下の主要パラメータおよび要件の整合性に注力する必要があります:
1. コア要件を明確にする
検査対象: サイズ(例えば、小型部品には高解像度が必要)、特徴(例えば、エッジ検出は歪みに敏感)
作業距離: レンズから物体までの距離。これはレンズの種類に影響を与える(例えば、テレセントリックレンズは長い作業距離に適している)
視野(FOV): 検査領域をカバーする必要があります。計算式は以下の通り:FOV = センサーサイズ × 作業距離 ÷ 焦点距離
2. センサーのパラメータとのマッチング
センサーのサイズ: レンズの画像サークルは、センサーをカバーする必要があります(例:1インチセンサーには対応するレンズサポートが必要)。これにより、周辺光量低下(ヴィネット)を防ぎます。
ピクセルサイズ: レンズの解像度はセンサーピクセルと一致させる必要があります。公式は以下の通りです: レンズ解像度(線対/mm) ≈ 1/(2 × ピクセルサイズ (mm))。これによりピクセルの無駄を防ぎます。
3. 主要なレンズパラメーター
焦点距離: 焦点距離が短いほど画角は広くなります。逆に、倍率は高くなります(同一作業距離下)。
絞り: 大口径(小さなF値)は多くの光を取り込み、暗所環境に適していますが、焦点深度は小さくなります。小口径は焦点深度が大きくなり、広範囲にわたって明瞭な画像が必要な場面に適しています。
歪み サイズや位置を検出する際は、歪みの少ないレンズが必要です(例えば、テレセントリックレンズは歪みが非常に小さい)。一方で、外観検査の場合は、ある程度の歪みは許容できます。
被写界深度: 前後の被写体を鮮明に撮影できる範囲であり、絞り、焦点距離、作業距離に関係があります(小さな絞り、短い焦点距離、長い作業距離ほど被写界深度は大きくなります)
4. 特殊なシナリオにおける要件
動体: 高速度のレンズを選び、モーションブラーを防ぎます。
厳しい 環境: 防塵、防水、耐温度性を備えた産業用グレードのレンズを選んでください。
多分光検査: レンズは対応する波長(例:赤外線レンズ)に対応している必要があります。
上記のパラメータを段階的に適合させることで選択範囲を狭めることができ、最終的にブランドの信頼性とコストに基づいて適切なレンズを選定できます。